[MECM(SCCM)]WSUSをアンインストールしたら、管理ポイントと通信できない!

MCM(MECM)

先日、MECMの管理下のクライアントがMECMからのポリシーを取得しなくなった案件がありました。

原因を調査したところ、どうやらWSUSをアンインストールしたことが原因のようです。WSUSとクライアントPCに一体どんな関係があるのでしょうか?

エラーの詳細

エラーログ

クライアントが管理ポイントと通信できない原因の調査にあたり、クライアントのログ「LocationServices.log」でエラーが発生していないか確認しました。

【エラー1】管理ポイントが見つからない

ログを確認したところ、「管理ポイントが見つからない」という内容のログメッセージが確認できました。

Failed to send management point list Location Request Message to [管理ポイントサーバー名]

【エラー2】インターネットサーバーエラー

また、他にもログメッセージ「インターネットサーバーエラー」が確認できました。

このエラーが管理ポイントと通信できない原因の可能性があります。

ERROR INFO: StatusCode=500 StatusText=Internal Server Error

管理ポイントと通信が正常にできているか確認する方法

実際に管理ポイントと通信が正常にできている状況か確認します。

▼ブラウザで下記のURLにアクセスすると確認することができます。

http://管理ポイントのFQDN/SMS_MP/.sms_aut?MPLIST

HTTPエラー

「HTTPエラー500」が表示され、管理ポイントと正常に通信できていないことが確認できます。

この「HTTPエラー500」を解消することが解決の糸口のようです。

管理ポイント情報が出力されている場合は正常に通信できる状態です。

エラー発生の原因

実際に確認したところ、通信エラー発生の原因になっていたのは下記の部分でした。

「applicationHost.config」に余計な記述が残っていた

コンフィグ記述

C:Windows\System32\inetsrv\Config内にある「applicationHost.config」をテキストエディタで開くと、以下のような記述が確認できました。

<scheme name=”xpress” doStaticCompression=”false” doDynamic Compression=”true”dll=”[suscomp.dllが配置されているパス]¥suscomp.dll” staticCompressionLovel=”10″ dynamicCompressionLevel=”0″/>

この記述が残っていた場合、既に存在しないモジュールを指定し続け、結果として通信を阻害してしまいます。

次にコマンドを使用してこの記述を消去する方法を紹介します。

テキストエディタ上から手作業で削除してもHTTP500エラーは改善されますが、誤った箇所まで削除すると通信に悪影響を与える場合があるため、コマンドプロンプトで削除するようにしましょう。

対処方法

1.管理ポイント上でコマンドプロンプトを管理者権限で起動し、以下のコマンドを実行します。

%windir%\system32\inetsrv\appcmd.exe set config -section:system.webServer/httpCompression /-[name='xpress']

2.コマンド実行後、再度「applicationHost.config」を確認します。

3.「実施前」の青い文字列が消去されました。

【実施前】
消去前

【実施後】
消去後

4.最後に「HTTPエラー500」が解消されたか、ブラウザで確認してみましょう。

http://管理ポイントのFQDN/SMS_MP/.sms_aut?MPLIST

正常

今度は管理ポイントの情報が出力されました。

正常に管理ポイントと通信できていることが確認できたので、これにて問題は解決です。

最後に

今回はWSUSのアンインストールによって管理ポイントと通信できなくなった事例の解決方法を紹介しました。

クライアントPCがMECMからのポリシーを取得できない要因は他にも多数ありますので、同様のエラーでお困りでしたら、お気軽に弊社アーザスへご相談ください!