パソコンの価格差２倍！ゲームの快適度はどれだけ違う？

価格が高いパソコンはスペックも高い。一般的にパソコンでゲームを遊ぶには一定水準のスペックが要求される。そこで、パソコンの性能を「どれだけ快適にゲームをプレイできるか」を指標に測定する。今回は10万円、20万円の２種類のパソコンを用意した。これらはスペックに差があるのでゲームプレイの快適度にも差があると考えられる。

本稿では数種類のベンチマークテストでパフォーマンスの差を検証していく。

10万円パソコンと20万円パソコンのスペック

　10万円パソコンのスペック
　　
　20万円パソコンのスペック
　　

価格の差はどこからきているのか

CPU

Intel/core i5-9440F/￥19,417

Intel/core i7-9700K/￥49,980

GPU

PALiT/GEFORCE GTX 1650 6GB/￥20,521

玄人志向/GEFORCE GTX 1660 6GB/￥27,356

その他：CPUクーラー、ケースなど
＊実装メモリ、SSDは同じものを搭載

ベンチマークテスト

パフォーマンスの測定には「CINEBENCH」「3DMark」「FF14 漆黒の反逆者ベンチマーク」の３つのソフトウェアを使った。「CINEBENCH」はCPU、「3DMark」と「FF14 漆黒の反逆者ベンチマーク」はGPUのパフォーマンスを独自スコアで算出する。
それぞれのスコアはパフォーマンスの絶対評価ではなく、相対的な比較評価となる。

CPUテスト

core i7-9700Kのほうが性能が高いようである。
最大値と比べると低いように見えるが、これはサーバーコンピュータに使われるような業務用のCPU。さらにいうとcore i7-9700K以上のグレード品は基本的にサーバー向けとなる。よってcore i7-9700Kを一般使用目的の最上位クラスに置くと、core i5-9440Fはミドルクラスにあたると考えてよいだろう。

GPUテスト

まずFF14 ベンチマークのスコアを見てほしい。
これは最高設定でのテスト結果である。下のスコア目安表を見ればわかるが、どちらのパソコンも最高水準をクリアしている。
スコアに差はあれどプレイの快適度には影響しないようである。その証拠に映像の滑らかさを表すフレームレートはどちらも60 fpsを示していた。

つづいて「Cloud Gate」「Time Spy」の結果について。
これらは3DMarkが実施するテストプログラムである。「Cloud Gate」は動画視聴や書類作成といった一般利用におけるパフォーマンスを評価する。一方で「Time Spy」は3Dゲームなど高度な処理が必要な利用におけるパフォーマンスを評価する。

結果は20万円のパソコンが勝っていた。

どちらのテストでもおよそ1.5倍のスコア差が見られた。２つのパソコンはどんな場面でも十分なパフォーマンスを発揮すると考えられるが、これらのスコアはゲーム利用において20万円のパソコンがあり余る性能を持つことを説明している。

FF14 スコアの目安

どちらのパソコンも7000以上のスコアを獲得していた。

体感ではどうか

スコアが異なることは想像できた。では体感でその差を理解することはあるのだろうか。ここでは軽いゲームと重いゲームを実際にプレイして検証していく。

軽いゲーム「HearthStone」

設定は最高品質のフルスクリーンモードにてプレイ。

結果は、、、どちらも問題なし。
ポインターのトラック、アニメーションなどの重い処理も支障なく進む。軽いゲームではパフォーマンスの違いを認識しづらいのかもしれない。

重いゲーム「FF14」

MMORPGであるFF14を最高設定でプレイ。公式サイトでは高スペックパソコンが推奨されている。ちなみに標準的なグラフィックボードでは画面が固まる。

結果は、、、どちらも問題なし。
ベンチマークで水準を満たしているため当然の帰結である。憎らしいほど快適にプレイできた。たまに読み込みが遅くなることはあったが、オンラインゲームではよくあること。パフォーマンスの違いがわかる場面は見つからなかった。
　　

結論

価格差２倍がゲームの快適度を上下することはなかった。正確に言えば、要求スペックを満たしていればそれ以上パフォーマンスは上がらないのだろう。

数字上では確かな差があった。だがそれを体感できなかったことを考えると、やりたいゲームが快適にプレイできるかどうかを検討する目的で、スコアを測定するのが良さそうである。

おわりに

実はFF14は重いゲームの最上格ではありません。もっと重いゲームもあれば、MineCraftにModを入れるだけで重いゲームになります。20万円のパソコンはどこまでやれるのか、その潜在能力が気になってしまいました。もしFF14をやりたいなら10万円で快適にプレイできますよ！