Office365の動向をまとめてみた その1【SharePoint王国編】

経営者
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ここ最近 Office365™ の雰囲気が徐々にではあるのですが大きく変わってきているように感じます。
何が変わっているかをとらえるために、私なりに今までの Office365 をおさらいしてみました。

第一回の記事では、SharePoint を王国に例えてご説明いたします(笑

2016年までのOffice365

2016年までのOffice365

上の図は2016年以前の Office365 の状況をまとめたものです。

OutlookとSharePointの二大巨頭

電子メールの登場で私たちの働き方は大きく変わりました。
メールは業務の中心であったため、 ExchangeOnline (以下、 Outlook )には会議の設定、タスク管理までもが行えるようにかなりの機能がまとまっていました。

そして、 SharePointOnline (以下、 SharePoint )が情報共有の場を提供しメールよりも合理的にファイル共有と情報共有を行っています。
SharePoint 内にはワークフロー自動化ツール SharePointDesigner と、GUI作成ツール InfoPath が用意されていました。

SharePointDesigner と InfoPath により、 SharePoint 内のフォームにデータを入力すると、確認者に承認の確認が自動で送られ、許可を得たなら次のフローへ、却下されたならその理由と共に作業者にメールが自動で送られる・・・といったような事が可能になりました。

SharePoint の失敗とチャットツールの登場

イマイチなイメージしかしSharePoint は使いこなせれば非常に強力なツールなのですが、様々な問題を抱えていました。

もともとオンライン上のWEBサービスとしてではなくカスタマイズして自社サーバーに入れて使うオンプレミスシステムとして設計されているため、汎用性は高いがすぐには使えず、管理者はユーザーと使い方を議論しカスタマイズする必要がある
SharePoint にファイルを置くのと、置いた事を告知する事がユーザーにとって二度手間
SharePoint もSharePointDesignerもInfoPathも、どれも学習のコストがかかる

それでも SharePoint でしかできない事はたくさんあったので、ユーザーは頑張って SharePoint を使うしかありませんでした。
そうでなければ情報やファイルが Outlook に一元化されているか、 Outlook や Yammer や Skype 等に分散しているか、ローカルに保存されたままどこにも共有されていないか、という状況でした。

また、メールに代わる社内でのコミュニケーションツールとしてSlack等のチャットツールが台頭してきたため、 Outlook と SharePoint だけではその要望に応える事ができなくなってきてしまいました。

最後に

ユーザーと管理者。ユーザーと Microsoft® 。使う側と使わせたい側の関係がwin-winにならず触るのが億劫になってしまうツールはやはり流行りません。

Microsoft はその後
「ユーザーが SharePoint を意識しなくてもいつの間にか SharePoint にデータが集まっている」
「1つのアプリを使いこなしてたくさんの機能を実現させるのではなく、ユーザーにアプリを選ばせクリックとドラッグだけで簡単に機能を実現させる」
という方針にシフトしていったのだと思います。

次回に続きます。