PowerShellでOffice365を操作する~MSOnlineに接続しよう
4月になりましたね。
Office365 の管理者の方々は、新しい学生や社員の登録・管理作業に苦労されているのではないでしょうか。
Office365 の管理作業は通常ブラウザを使って行いますが、PowerShell で行うこともできます。主にCSVファイルを使用した一括登録・設定で威力を発揮します。
数十人ならまだしも、数百人、数千人分の作業をブラウザで1つ1つ行うのは現実的ではありません。絶対ミスしますし、ただの苦行です。
そこで、PowerShell で Office365 に接続し、一度に各種登録・設定を行う方法をご紹介しようと思います。
今回は Office365 に接続するところまでです。つながらないことには話になりませんからね。
Microsoft Azure Active Directory(MS Online)への接続準備
Office365 の情報は、Microsoft Azure Active Directory(MS Online)で管理されています。
これはクラウド上の Active Directory です。Office365 はクラウドサービスですので、管理する Active Directory もクラウドサービスというわけです。
PowerShell で MS Online に接続することで、初めて Office365 を操作できるようになります。
MS Online に接続するためには、いくつかのソフトウェアやモジュールをインストールする必要があります。
PowerShell の MS Online への接続モジュールは32ビットOSをサポートしていません。Windows 7 SP1、Windows Server 2008 R2 SP1 以降の64ビットOSのみです。
.NET Frameworkを新しくする
可能な限り新しくしましょう。PowerShell は .NET Framework 上で動作しますので、.NET Framework が古いと、新しい PowerShell がうまく動かない場合があるためです。
最新版(現時点では4.7.1)をインストールしてよいと思います。
環境によっては既に最新版が入っている場合があります。その場合は不要です。(メッセージが表示されます。)
PowerShellを新しくする
PowerShell は Windows Management Framework(WMF)と呼ばれる Windows 管理機能に含まれています。
WMF を新しくすることで、PowerShell も新しくなります。
WMF はオフラインの更新プログラムとして提供されています。最新版(現時点では5.1)をインストールしてよいと思います。
OSによっては、デフォルトで最新版が入っています。その場合は不要です。(メッセージが表示されます。)
Microsoft Online Services サインイン アシスタント
MS Online にサインインするためのソフトウェアが Microsoft から提供されています。
ダウンロード・インストールしましょう。
残念ながらリンク切れです。
PowerShellのMS Onlineモジュール
PowerShell 用の MS Online モジュールをインストールします。それで Office365 を操作するための各種コマンドを実行できるようになります。
管理者権限で PowerShell を起動します。
> Install-Module MSOnline
インストール中に2回聞かれますが、どちらも「Y」→EnterでOKです。
これで MS Online に接続する準備ができました。
MS Onlineに接続する
Office365のユーザーで接続する
管理者権限で PowerShell を起動します。
> $credential = Get-Credential
IDとパスワードを入力する画面が表示されますので、Office365 の管理者権限を持つユーザーのIDとパスワードを入力します。
> Connect-MsolService -Credential $credential
これで何も表示されなかったら接続成功です。
念のため
> Get-MsolDomain
と入力し、ドメイン(xxxx.onmicrosoft.com)が表示されればOKです。
これで、PowerShell で Office365 を操作ができる状態となりました。
PowerShell 画面を閉じた後に再度接続したい場合は、
> $credential = Get-Credential
からやり直してください。
最後に
まずは PowerShell で Office365 を操作できる状態にしました。これができてしまえばもう大丈夫です。
次回は、CSVファイルを使ったユーザーの一括登録についてご紹介します。