[レビュー]GIGAスクール基本パッケージNEC Chromebook Y2は学習環境に十分な出来だ

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[レビュー]GIGAスクール基本パッケージNEC Chromebook Y2は学習環境には十分な出来

「GIGAスクール構想」の対応端末の中にChromebookがあります。WindowsやiPadに比べるとあまり馴染みがないと思います。

実際のところChromebookはどうなのでしょう?やっぱりWindowsの方が良いなんて結論にならないでしょうか。

これは触ってみないと分からないです。ということでGIGAスクール基本パッケージの1つである「NEC Chromebook Y2」を入手しました。

NEC Chromebook Y2のスペック

スペック

プロセッサ Celeron N4020
メモリ 4GB (LPDDR4)
ストレージ eMMC 32GB
OS Chrome OS
ディスプレイ タッチパネル付き 11.6インチ 1,366×768ドット
グラフィックス インテル UHD グラフィックス 600
ネットワーク IEEE 802.11a/b/g/n/ac
インターフェイス USB 3.0 Gen.1 Type-C×2 (DP出力、AC電源兼用)、USB 3.0 Gen.1 ×2、microSDカードスロット、Webカメラ(インカメラ100万画素/アウトカメラ500万画素)、音声入出力
バッテリー駆動時間 約11.2時間
その他 外部モニター接続可
サイズ/重量 294.6(W)×209.6(D)×20.4(H)mm / 約1,276g
価格 7万円

他メーカーのGIGAスクール構想対応のChromebookとほとんど同じスペックなのはもちろんですが、Windowsともかなり似ています。コストの問題で結果的に同じようなスペックに落ち着いたのだと思います。

USB 3.0 Type-Cポートが2つあるのはポイント高いです。

外観チェック

▼シンプルです。指紋が付きません
天板

▼裏面にはステレオスピーカーが内蔵されています
裏面

▼ベゼルが広いので画面は狭いです。ただ外部モニターで補完することは可能です
正面

▼左側面にはUSB 3.0 Type-C、USB 3.0、microSDカードスロット、ヘッドセットのジャックがあります
左側面

▼右側面には音量ボタン、USB 3.0 Type-Cがあります
右側面

写真はLTEモデルですのでSIMカードスロットがありますが、GIGAスクール基本パッケージのモデルにはありません。代わりにUSB 3.0ポートがあります。

▼キーピッチはカタログ通り19mm。一般的な値で狭さは感じません
キーピッチ

▼ヒンジは360°曲がるので
ヒンジ

▼タブレットのように使えます
タブレット

▼ジャイロセンサーがついているので画面が自動で回転します
縦画面

動作速度

速度

  • パソコンを開いてスリープから復帰する:一瞬
  • パスワードを入力してロックを解除する:一瞬
  • Chrome起動:一瞬
  • 電源を入れてサインイン画面が表示される:9秒
  • サインインしてデスクトップが表示される:4秒

速いです。分かってました。

さすがにハイスペックPCに比べるとブラウザのレンダリングがほんの少しだけ遅いですが、十分に許容範囲内です。

▼Google Meetでは少しカクつきますが、背景を変更してもちゃんと動きます
Google Meet

アプリは基本的にブラウザベース

ブラウザ

GIGAスクール対応端末では、ブラウザベースでのアプリの利用が想定されています。

Chromebookは基本的にChromeブラウザ上でアプリを動かしますのでGIGAスクール構想にぴったりの端末です。

ある程度はオフラインで作業できる

Chromebookはインターネット接続しないと何もできないと思われがちですが、正確ではありません。確かにインターネット接続している方がずっと作業しやすいですが、オフラインでもある程度の作業はできます。

最も使用頻度が高いと思われる以下の3つのアプリでは、オフラインでも作成・閲覧・編集ができます。

  • Google ドキュメント
  • Google スプレッドシート
  • Google スライド

オフライン時データは一時的に端末に保存され、オンラインになったら自動でクラウドと同期します。

授業中にあえてオフラインで使うことはないとは思いますが、覚えておいて損は無いと思います。

学校と仕事の環境は全く違う

未来

仕事で相手とドキュメントの共有をする場合、Microsoft Officeで作成したファイルをメールやチャットに添付することが多いと思います。共有相手の大多数がMicrosoft Officeを使用しているので、そうした方が都合が良いためです。

クラウドストレージ上でドキュメントを作成してそれを共有する方が、利便性も安全性も優れていると思うのですが、過去のしがらみからなかなか抜け出せていません。

リープフロッグで学校の環境は一気に先進的に

しかしGIGAスクール構想で初めてPCを導入する学校には、仕事のようなしがらみがありません。

共有する相手は先生やクラスメイトだけですので相手の環境に合わせる必要がなく、既存システムを考慮する必要もありません。最初からクラウドベースで進められます。

中国(特に農村部)で一気にキャッシュレス化が進んだように、学校の環境は最初から先進的なのです。

既存の社会インフラが整備されていない新興国において、新しいサービス等が先進国が歩んできた技術進展を飛び越えて一気に広まること。

Chromebookをフラットに評価すべき

クラウドベースとなれば、Microsoft Officeである必要も、ましてやWindowsである必要すらありません。

一度既存のPCの発想を捨てた方が良さそうです。

最後に

今回レビューした「NEC Chromebook Y2」はかなり良い出来だと思います。気になるような欠点はありません。

それ以上に分かったのが、Chrome OSがとても”使える”環境だということです。WindowsやOffice、オフラインでの作業に固執しない限り、有力な選択肢だと思います。