Windowsだけじゃない!?GIGAスクールってどんな端末を使ってるの?
「小中学校の生徒に1人1台のコンピュータ」を目指す「GIGAスクール構想」。
当初は2021~2022年中に実現する計画でしたが、2020年中に大幅に前倒しされ、各自治体が急ピッチで整備を進めています。
そこで気になるのは、生徒たちはどんなコンピューターを使うことになるのか?ということ。
さっそく調べてみると、意外な姿が見えてきました。
【参考】GIGAスクール 自治体ピッチ
GIGAスクール構想に係る1人1台端末整備事業において、補助対象で構成される基本パッケージと、先進自治体での実績のあるネットワークやアプリケーション等も含めた応用的なパッケージの2種類について、「GIGAスクール 自治体ピッチ」の中でプレゼンされたメニューを紹介しています。
このサイトを見れば、どんなGIGAスクール対応端末があるのか分かります。
端末はWindowsだけじゃない
GIGAスクール構想では、WindowsだけではなくChromebook(Chrome OS)、iPad(iPadOS)も推奨されています。
仕事ではWindowsを使うことが一般的ですが、学校ではそうではありません。
クラウドサービスの利用が大前提
GIGAスクール対応端末は、クラウドサービスを利用した作業が大前提です。WindowsとChrome OSはブラウザ、iPadはAppで作業します。
そして仕事用途とは異なり、やり取りをする相手はクラスメイトと先生だけです。相手が利用しているクラウドサービスに合わせる必要はありません。
この使い方ならWindowsじゃなくても良さそうです。
予算が限られている
GIGAスクール構想では、コンピュータ1台につき上限45,000円が補助されます。
国公立:上限45,000円 私立:半額(上限45,000円)
各メーカー・ベンダーが発表しているGIGAスクール対応端末が45,000円以下なのはそれが理由です。
今どきのWindows PCはかなり安くなっているとはいえ、45,000円ではどうしても低スペックになってしまいます。
ブラウザでの利用に最適化されているChromebookや、廉価版のiPadと比べると、動きはモッサリしますよね。
それでもWindowsが鉄板に思えるが・・・
子供の頃からWindowsに慣れておけば将来楽だろうし、やっぱりWindowsでしょ?と思ってしまいますが、彼らが働き始めるのは10年後なんですよね。その頃にはWindowsの姿は今と違っているでしょうし、Windowsのシェアが激減しているかもしれません。
もっとフラットにChromebookやiPadを評価した方がよさそうです。
Microsoft Windows
では、実際にGIGAスクール対応端末として発表されているWindows端末を見てみましょう。
スペック
GIGAスクール対応PCは、9メーカー11機種です。
たくさん種類があるように見えますが、ほとんど以下のスペックです。
- OS:Windows 10 Pro Education
- CPU:Intel Celeron N4xxx
- メモリ:4GB
- ストレージ:64GB eMMC
- 画面サイズ:11.6インチ / 10.1インチ
- 解像度:1366 * 768
- 価格:約45,000円
ネットブックのスペックですね。
パフォーマンス
Micorosoftの動画ではそこまで遅くはないように見えます。昔のネットブックのイメージは捨てた方がいいかもしれません。
Google Chrome OS
次はChromebookです。
スペック
GIGAスクール対応PCは、6メーカー14機種です。
Windowsの場合と同様に、全機種が以下のようなスペックに収束しています。
- OS:Chrome OS
- CPU:Intel Celeron N4020 / AMD A4 9120c
- メモリ:4GB
- ストレージ:32GB eMMC
- 画面サイズ:11.6インチ
- 解像度:1366 * 768
- 価格:約45,000円
Windows端末のストレージを32GBにダウンさせたスペックです。
パフォーマンス
Chrome OSは非常に軽く、高いスペックを必要としません。
実際に数年前のChromebookを使っていますが、未だに快適です。
上記のスペックで十分でしょう。
iPadOS
複数の販売代理店が参入していますが、全て第7世代iPadと有線キーボードの組み合わせです。
CPUはちょっと古めの「A10 Fusion」ではありますが、動画編集のような重い処理を行うわけではないので問題なしです。
最後に
GIGAスクール対応端末は、仕事で使う端末とは随分異なっていました。Windows、Chromebook、iPadのどれを選んでも間違いではない気がします。
海外の学校ではChromebookが主力だということは聞いていましたが、日本でも有力な選択肢のようですね。
次回はクラウドサービスの面から掘り下げていきたいと思います。