日本は遅れている?世界のキャッシュレス決済普及率の動向

キャッシュレス

私は普段の買い物は現金を使うことが多いのですが、最近ではQR決済やクレジットカードなどのキャッシュレス決済を利用している人をよく見かけます。

気になって調べてみたところ、日本におけるキャッシュレス決済の比率は20%もあるというので驚きです。しかし、世界では日本よりも普及しているようです。

本記事では中でも普及率の高い3つの国について、その動向見ていきたいと思います。

▼3位の中国は比率の算出方法が他国とは異なるため記載を見送っております。

▼キャッシュレス決済にについてはこちらの記事をどうぞ。

韓国、イギリス、オーストラリアでのキャッシュレス決済に関する動向

韓国

韓国ソウル市では、2018年12月よりZERO Payという決済サービスが開始されました。これはQRコードを利用したサービスで、収入に比例した一定の金額をこのサービスで支払った場合、最大で40%の所得控除が発生する仕組みになっています。

2019年2月時点で、
ZEROPayを使った取引総額は5億3,000万ウォン(4億6千7百万ドル)
となっています。

▼The Korea Times 2019-3-27の記事より

イギリス

2016年時点での現金使用率は40%程度と、キャッシュレス決済が多く使われるようになっていることが、The Guardian誌(2018-2-14の記事より)からの情報で明らかになっています。

小売店、少額の取引がメインのカフェやパブでの利用、カード支払い可能な飲食店の増加、公共交通機関でのタッチ決済の導入などが、キャッシュレス決済増加の要因と考えられます。

オーストラリア


オーストラリアでは、カード決済利用時には手数料を代金に上乗せして請求できると決まっており、そのような料金形態を採用しているためか、カード払いが主流になっています。

また、オーストラリアでは、2019年7月以降1万オーストラリアドル(日本円換算82万円)以上の取引には現金が使えないことになっています。
オーストラリア政府の発表によると、これはデジタル化への移行の促進・金銭の流れを記録に残すことで脱税を防止する目的があるとのことです。

日本での状況

日本では現金の信頼がとても厚いのと、高齢者が多いので普及していないのでしょう。
日頃から新しい技術に触れていないお年寄りの方には受け入れるのが難しいと思いますね。

最近では2020年の東京オリンピックや観光に訪れる諸外国からの旅行者に向けて、日本でも導入促進キャンペーンが様々な形で行われていますが、
日本でのキャッシュレス決済比率は現在のところ20%程度にとどまっています。

政府は2027年までにキャッシュレス普及率を40%まで引き上げることを目標にしており、ゆくゆくは80%まで引き上げようとしています。

そして日本のキャッシュレス決済に多くの企業が参入してきているので、もしかしたら今後急速に普及し、政府の掲げている目標に届くことがあるかもしれません。

ちなみに日本のクレジットカード保有率は上に挙げた1位の韓国や、クレジットカード発祥の欧米よりも多いです。

最後に

金銭の流れの明快化、スピーディーな会計、特定のサービスに備えられた還元システムなど、キャッシュレス決済のメリットは多くあるため、今後も世界規模で決済のデジタル化は進んでいくものと考えられます。

このように各国の状況やその背景を見ると、国や自治体からの消費者への働きかけや生活に根ざした施設でのキャッシュレス決済の導入が、利用比率の増加につながっていると考えられます。

日本でももっとキャッシュレスを普及させるためには、お年寄りにも使いやすい決済システムを身近な小売店等に普及させることが1番なのではないでしょうか。