知らないと損する？キャッシュレス決済 – デビットカード編
弊社ではクレジットカードを使ったキャッシュレス決済のシステム構築に力を入れています。
キャッシュレス決済はどんどん導入が進んでおり、知識がないと確実に損をします。
今回は、海外では普及していますが日本では影が薄い「デビットカード」について説明します。
プリペイドカードと似ているところ・違うところ
デビットカードは見た目も性質もプリペイドカードに似ています。でももちろん違うところがあります。
どんなところが似ていて、どんなところが違うのでしょう？
似ているところ
使える金額に限りがある
プリペイドカードはチャージ金額、デビットカードは預金口座残高です。
どちらもクレジットカードと違って借金ではないので、支払能力を超えることはありません。安心ですね。
国際ブランド
どちらにも国際ブランドのカードがあります。
デビットカードの場合「国際ブランドデビット」や「ブランドデビットカード」と呼ぶことが多いです。
クレジットカードが使える店舗なら使えることが多いので、利便性は高いです。
ちなみにMastercardにはデビットカードがありません。
未成年でも持てる
プリペイドカードは誰でも持てますし、デビットカードも15歳以上なら持てます。
子供に多額の現金は持たせたくない時に使えますね。
違うところ
決済タイミング
プリペイドカードは一旦チャージしてから使います。（事前決済）
デビットカードは預金口座から即時決済します。
プリペイドカードはチャージというひと手間が必要です。
預金口座
プリペイドカードは預金口座がいりません。もちろんカード発行時の与信審査もありません。
デビットカードは与信審査はありませんが、預金口座は必須です。
プリペイドカードの方がお手軽に発行することができます。
ICチップ
プリペイドカードにはほとんどICチップが搭載されていません。磁気のみです。
デビットカードにはほとんど搭載されています。
ICチップが搭載されていると、サインではなく暗証番号で認証することができます。
▼暗証番号で認証する決済端末
ただ、お店の人に言えば「暗証番号」から「サイン」に変更できるので、ICチップ非搭載だからといって決済できないということはありません。お店の中には、ICチップ搭載・非搭載を見て、どちらで決済するか判断してくれるところもあります。
セキュリティ上、いつまでも磁気カードが使える状態は良いとは言えませんが・・・。
補償
不正利用や紛失時の補償についてです。
デビットカードには不正利用された場合の補償があります。1事故100万円が一般的です。クレジットカードは基本的に全額補償ですのでちょっと弱いですね。1日の利用限度額を低く設定する、貯金口座を使わない、口座にお金を入れすぎないなど、少し気をつけておく必要がありそうです。
一方、ほとんどのプリペイドカードには補償がありません。じゃあプリペイドカードは危険、と思われるかもしれませんがそうでもありません。
プリペイドカードで被害に遭っても、チャージされていた金額が被害額の上限です。手軽にチャージできるのがプリペイドカードのメリットです。使った分だけまめにチャージして高額になりすぎないようにすれば良いのです。
還元率
一般的にデビットカードの方がプリペイドカードよりも還元率が高いです。
デビットカードは1%ぐらいが一般的ですが、プリペイドカードは0.5%ぐらいです。
ただしプリペイドカードにも、Kyash（2%）や楽天銀行プリペイドカード(1%)のように特別な条件無しで高い還元率のカードがあります。両者にあまり差は無いと思った方がよいでしょう。
Kyashの還元率だけはちょっと異常です。
デビットカードの種類
デビットカードは大きく2種類あります。
J-Debit
J-Debitは日本独自のもので、キャッシュカードがそのままデビットカードとして使えます。持っている人は一番多そうです。
が、イマイチ普及しないままジリ貧状態です。
普及しない理由はこんなところでしょうか。一言で言うと”不便”です。
理由その1：使える店舗が少ない
国際ブランドデビットに比べると使える店舗は少ないです。
コンビニやネットショップで使えないのも痛いですね。
理由その2：使える時間帯が限られている
利用者が少ないせいでほとんど話題にならないだけかもしれませんが、必ず使える時間帯（コアタイム）は、平日8時～21時、土日祝9時～19時です。
金融機関によっては２４時間利用可能な曜日があったりしますが、３６５日２４時間使えるメガバンクはありません。
もし使う機会があるなら・・・
どうしても現金で決済したくて、銀行にお金を下ろしに行くのが面倒な時。色々考えたのですが、これぐらいしか思いつかないです。
昔なら家電量販店の店頭で高額な買い物をする時というケースもありました。しかし今ではネットショップではクレジットカードでもポイントは10%です。さらにヨドバシカメラの場合は店頭であっても、ヨドバシ･ドット･コム会員登録と店舗でのポイント共通化をしておけば同じく１０%です。
やっぱりあえて使おうとは思えないですね。
国際ブランドデビット
クレジットカードの国際ブランドのロゴが入ったデビットカードです。
専用カードと、キャッシュカードに国際ブランドデビットが搭載されているカードがあります。
使える場所が多いことが一番のメリットです。クレジットカードが使えるお店ならたいてい使えます。
有料道路やガソリンスタンドでは使えません。
いまや「デビットカード」というとこちらを指すことが多いです。実際に使うとしてもこっちですね。
最後に
デビットカードは、キャッシュレスの入り口としてはとても良いのではないでしょうか。
即時決済ですので現金の感覚に一番近いです。財布から出すのか預金口座から出すのかの違いだけです。チャージ不要なことも楽でいいですね。預金額以上は使えないので支払能力を超えることは無いですし、使える店舗はたくさんあります。防犯面を考えても、多額の現金を持ち歩かなくてもよいのは安心です。
決済専用の預金口座をお持ちなら、その銀行が発行しているデビットカードを使ってみてはいかがでしょうか？