MECM管理下のクライアントへ更新プログラムなどのコンテンツを配布・展開のために使う配布ポイント。

大量のクライアントにはその分たくさんの配布ポイントが必要になります。そんな時、どのクライアントにそれらが接続されているかまで一覧で確認できたら便利ですよね。

実はそれ、SQL Server Management Studioでクエリを実行することで可能です。

具体的にはどんなクエリなのか

「MECM管理下にあるすべてのクライアントにどの配布タイプで何のコンテンツがダウンロードされたか」などの情報を確認できるクエリです。MECMを介してクライアントがダウンロードできたコンテンツのみが表示されます。

例えば、クライアントが正しい配布ポイントからコンテンツをダウンロードできているか確認できたり、クライアントが間違ったコンテンツをダウンロードしていないか確認することが可能です。

確認方法

SQL Server Management Studioを起動して以下のクエリを実行します。

SELECT
rsys.Name0 AS 'Client Name',
"Content Source Type" =
CASE cdhs.DistributionPointType
WHEN 1 THEN 'Cloud DP (Distribution Point)'
WHEN 2 THEN 'Management Point'
WHEN 3 THEN 'Peer Cache'
WHEN 4 THEN 'DP (Distribution Point)'
WHEN 5 THEN 'BranchCache'
END,
cdhs.HostName AS 'Content Source Host Name',
pkg.Name AS 'Content Name',
cdhs.ContentID,
cdhs.BytesDownloaded
FROM
v_R_System AS rsys
JOIN ClientDownloadHistory AS cdh ON rsys.ResourceID = cdh.ClientId
JOIN ClientDownloadHistorySources AS cdhs ON cdh.id = cdhs.DownloadHistoryID
JOIN ClientDownloadHistoryBoundaryGroups AS cdhbg ON cdh.id = cdhbg.DownloadHistoryID
JOIN v_Content AS con ON  con.pkgID = cdhs.ContentID
JOIN v_Package AS pkg ON con.PkgID = pkg.PackageID

クエリによって取得できる情報

Client Name

コンテンツをダウンロードしたクライアントのコンピュータ名が表示されます。

Content Source Type

どの配布タイプを使って配信されたかが表示されます。（配布ポイント、ブランチキャッシュ、ピアキャッシュなど。）

Content Source Host Name

コンテンツのダウンロード元のPCのホスト名が表示されます。（コンピューター名、もしくはドメイン名が表示されます。）

Content Name

クライアントがダウンロードしたコンテンツ名が表示されます。

ContentID

ダウンロードしたコンテンツのパッケージIDが表示されます。

BytesDownloaded

コンテンツのダウンロードサイズが表示されます。

クエリの実行方法

①SQL Server Management Studioを起動します。

②▼左上のメニューから「新しいクエリ」をクリック。

③クエリ用ウィンドウが出てきます。先ほどのクエリを張り付けて下さい。

④▼選択されたデータベースをMECMのデータベースに変更してください。

⑤▼「実行」をクリック

⑥実行結果が表示されます。

▼赤い四角内にクエリによって取得した情報が表示されています。

▼左から順に「ダウンロードしたクライアント名」、「配信方法の種類」、「コンテンツのダウンロード元のホスト名」、「クライアントがダウンロードしたコンテンツ名」が表示されています。

終わりに

MECMコンソールの「クライアントデータソース」でも「配布タイプの種類ごとのクライアントが参照した回数」まで確認できますが、SQL Server Management Studioの方がさらに詳しい情報を確認できます。

すべてのクライアントがどの配布ポイントに接続されているか確認したい場合は、SQL Server Management Studioでクエリを実行してみて下さい。