MECM/SCCMの新常識!!!ブランチキャッシュとピアキャッシュ
色々なお客様から SCCM の質問を受ける中で、最近「ブランチキャシュ」と「ピアキャッシュ」というキーワードを耳にする機会が多くなりました。
アーザス内でもこのブランチキャッシュとピアキャッシュについて調べる機会がありましたので、こちらのブログにてご紹介したと思います。
ブランチキャッシュとは
ブランチキャッシュとは、実は Windows 2008 の WSUS の頃から使われている機能です。
具体的には下の図のように、同じネットワーク上の端末を一時的なダウンロードサーバーと見立ててダウンロードさせることができる機能です。
SCCM でもこの機能を使うことができます。
利点としては、ダウンロードさせる端末が増えることでダウンロードの負荷を減らすことができます。
ブランチキャッシュの種類
ブランチキャッシュには、ホスト型と分散型があります。分散型がデフォルトです。
どの形式にするかはポリシーで選択できます。
ホスト型
1つの端末を一時的なダウンロードサーバーと見立てる形式です。
分散型
複数の端末で1つの一時的なダウンロードサーバーと見立てる形式です。
キャッシュ(ダウンロードさせるデータ)を複数の端末に分散させて保管します。
ピアキャッシュとは
ピアキャッシュとは、SCCM で使用できる機能です。
具体的には、指定したコレクション内(※注釈)の端末をダウンロード先に指定することができます。
下の図のように予定している共有機などにダウンロードさせることにより、配布ポイントのないネットワーク上の帯域を圧迫させることなくダウンロードさせることができます。
ピアキャッシュはコレクション単位で展開されますが、同コレクション内であればネットワークが異なっても展開できます。
結局どっちがいいの?
どちらも一長一短だと思います。
ブランチキャッシュはダウンロードさせる端末が増えれば増えるほどネットワーク負荷が下がります。ただ、ネットワーク単位になってしまいますので細かい制御ができません。
一方、ピアキャッシュはコレクション単位で指定できますが、コレクション指定した特定の端末だけがダウンロード端末となります。制御をするのにそれなりの設計が必要となります。
用途やシーンに合わせて使い分けしましょう。
使用上の注意点
すばらしい機能ですが思わぬ落とし穴があります。
それはユーザーが使っている端末を使うということです。
一見いいように思いますが、ダウンロードされる端末が会社の役員や部長さんなど偉い人の端末だった場合、「パソコンが遅いんだけど」といったクレームにもなりかねません。
十分注意して設定するようにしましよう。
最後に
「ピアキャッシュ」や「ブランチキャッシュ」の実装方法や SCCM でお困りのことがございましたら、是非アーザスにご連絡下さい。
ピアキャッシュ、ブランチキャッシュ以外の SCCM の使い方などのエッセンスを含め、ご相談にお答え致します。