[Windows 10]8月の累積更新プログラム「KB5005033」不具合・脆弱性情報まとめ

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[Windows 10 ]累積的な更新プログラム「KB5005033」不具合情報まとめ

累積更新プログラムには不具合修正や追加機能など適用される機能が多いため、その分不具合も多く発生します。そのため、適用する前に一度不具合情報を確認することをおすすめします。

この記事では2021年8月10日にリリースされたばかりの累積更新プログラム「KB5005033」の不具合・脆弱性情報とそれを回避する方法をまとめています。

2021/9/17「印刷時に毎回「このプリンターを信頼しますか?」と表示される不具合」を追加しました。

情報ソース

ユーザー報告されている不具合・脆弱性

印刷時に毎回「このプリンターを信頼しますか?」と表示される不具合

プリントサーバーとクライアントPCのプリンタードライバーのバージョンが一致していない場合に発生することがあります。

回避策

プリントサーバー、クライアントPC全てに最新のプリンタードライバを適用してください。(ドライバを更新しても問題が解決しない場合はプリンターメーカーにお問い合わせください。)

KB5005033以降から、ポイントアンドプリントでドライバをインストールするには管理者権限が必須となっています。

一部ユーザーのAlt+Tab機能が機能しなくなる不具合

▼2021/8/17にユーザー報告された不具合

【修正済】印刷スプーラーサービスにリモートコード実行の脆弱性(CVE-2021-36958)

▼2021/08/11にユーザー報告された脆弱性

既知の不具合

エラー

ふりがな入力を自動的に許可するアプリに漢字を入力すると、正しいふりがなが得られない不具合

Microsoft 日本語入力方式エディター (IME) を使用して、ふりがなの入力を自動的に許可するアプリに漢字を入力すると、正しいふりがなが得られない場合があります。 ふりがなを手動で入力する必要がある場合があります。

この不具合の回避策

『設定』>『設定の検索』>「日本語IMEの設定」と入力>『日本語 IME の設定』>『全般』>一番下の『以前のバージョンの Microsoft IME を使う』をオンに変更する。

Microsoft Edgeの不具合

カスタムオフラインメディアや、WindowsカスタムISOイメージから作成されたWindowsインストールを使用しているデバイスは、この更新プログラムによってMicrosoftEdge従来版が削除されている可能性があります。この不具合は、2021年3月29日以降にリリースされたサービススタック更新プログラム(SSU)を最初にインストールせずに、カスタム オフライン メディアまたは ISO イメージが作成された場合にのみ発生します。新しい Microsoft Edgeに自動的に置き換えはされません。

この不具合の回避策

2021年3月29日以降にリリースされたサービススタック更新プログラム(SSU)をカスタムオフラインメディアまたはカスタムISOイメージに適用する必要があります。

①下記のコマンドでmsuファイルからcabファイルを抽出します。

KB5000842以外を使用する場合は、コマンドの該当箇所に別の累積更新プログラムを置き換えてから実行してください。

  

expand Windows10.0-KB5000842-x64.msu /f:Windows10.0-KB5000842-x64.cab <保存先のパス>

② 下記のコマンドで①で抽出したcabファイルからSSUを抽出します。

expand Windows10.0-KB5000842-x64.cab /f:* <保存先のパス>

③SSUのcabファイル『SSU-19041.903-x64.cab』が保存先のパスに作成されます。このファイルをイメージスリップストリームした後、累積更新プログラムを適用して下さい。

「PSFX_E_MATCHING_BINARY_MISSING」が表示され、新しい更新プログラムをインストールできない不具合

「PSFX_E_MATCHING_BINARY_MISSING」というエラーメッセージが表示され、2021年7月7日(KB5004945)以降の更新プログラムがインストールできない場合があります。

この不具合の回避策

この不具合の対処方法として、Microsoftはインプレースアップグレードによる解決を推奨しています。Microsoftによると、待っていれば『Windows Update Medic Service』(WaaSMedicSVC)サービスがバックグラウンドで動作して、自動的にインプレースアップグレードが行われるとのことです。

▼この不具合をすぐに解決したい場合は以下の手順を参考にして下さい。

①「スタートメニュー」>「Windows システム ツール」>「コマンド プロンプト」を「管理者として実行」で開きます。

②以下のコマンドを入力すると、最大で48時間以内にインプレースアップグレードが行われます。このコマンドを入力すると、インプレースアップグレードと同時に最新のセキュリティ更新プログラムも適用されます。

Reg.exe Add HKLM\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion /v AllowInplaceUpgrade /t REG_DWORD /f /d 1

バックアップソフトウェアElastic File System (EFS) API OpenEncryptedFileRaw(A/W) が動作しない不具合

KB5003690をインストールすると、Windows Server 2008 SP2デバイスとの間で、バックアップソフトウェアでよく使用されるElastic File System (EFS) API OpenEncryptedFileRaw(A/W) が動作しなくなります。

なお、OpenEncryptedFileRawは、他のすべてのバージョンのWindows(ローカルおよびリモート)では引き続き動作します。

この不具合の回避策

これは脆弱性CVE-2021-36942に対処したために起こる想定された挙動です。
Windows7 / Server 2008 R2 SP1以降でバックアップソフトウェアが使用できなくなった場合、ソフトウェアの製造元に連絡してアップデートやサポートを受けましょう。

8月にリリースされた累積的な更新プログラム一覧と不具合情報