[MECM/SCCM]6月の累積的更新プログラム(KB5003637)インストールには5月の累積的更新プログラム(KB5003173)が必須なので注意!
2021年6月8日に配信された6月の累積更新プログラム(KB5003637)の適用には前提条件があり、事前に5月の累積更新プログラム(KB5003173)の適用が必要です。
2021年6月の累積的な更新プログラム
Microsoftの投稿
2021年6月のWindows10セキュリティ更新プログラム(KB5003637)には、2021年5月のWindows 10セキュリティ更新プログラム(KB5003173)に含まれているサービススタック更新プログラムの前提条件が含まれています。そのため、MECMとWSUSは最新のWindows10セキュリティ更新プログラムを適用する前に5月のWindows10セキュリティ更新プログラムを適用させる必要があります。
要約すると、「MECM(WSUS)は5月の累積更新プログラムをインストールしてから6月の累積更新プログラムを適用して下さい」ということです。
必要なのはLCU(累積的な更新プログラム)に含まれているSSU(サービススタック更新プログラム)?
▼5月のLCUをインストールせずに6月のLCUを適用しようとするとインストールに失敗します。
色々と検証してみると、6月のLCUの適用には、5月のLCUに含まれるSSUが必要らしいことが分かりました。
ただ、Windows 10 2004/20H2/21H1向けのLCUとSSUは統合されており、別々には提供されていません。だから5月のLCUの適用が必要なのです。
根拠
▼6月のLCU適用後の状態は以下の通りです。
- 5月のLCUが一覧から消えている。
- 6月のLCU(KB5003637)のインストール日と、Servicing Stackのインストール日が同じ。
これらのことから「Servicing Stack」が5月のLCUから現れたSSUだと推測できます。
ちなみにこのSSUはアンインストール不可です。
MECM(WSUS)では「置き換え済み」となっているが・・・
▼MECM(WSUS)の更新プログラム一覧では、5月のLCUが6月のLCUに「置き換え済み」となっています。
通常の運用では5月のLCUはもう不要だと判断できますが、今回は事情が異なります。
「置き換え済み」を鵜呑みにせず、5月のLCUの配信を忘れないようにしましょう。